漢方で考える女性の「美容と健康」

月経・妊娠・出産・子育て・更年期
 … 「漢方」で身体の中から美しく

女性は、
・月経を迎える時期 - 思春期
 ・月経のある時期  ー 成熟期
  ・月経を終わる時期 ー 更年期
   ・月経を終えてから ー 老年期
 の4つのライフステージを経験します。

忙しい毎日を送り、複雑化する生活環境によるストレスの多い現代社会を生きている女性たちは、自分でも気づかないうちに疲れがたまり、心と体、肌(美容)に不調を感じることもあります。

さらに、女性の体は毎月の月経周期によって女性ホルモンの分泌の波に絶えず影響され、冷えたり・むくんだり・イライラしたり・肌が荒れたり…。

ホルモンバランスの変化によって左右される体調コントロールの難しさに、悩んでいる人も少なくありません。

女性ホルモンの変化は、女性の人生にも大きく影響します。特に、月経・思春期・妊娠・出産期・子育て・更年期はホルモンの分泌が大きく変動し、さまざまな変調が起こりやすい時期です。

漢方療法は、体全体を整えることを基本としており、そんな現代女性の不調改善を得意とする治療法です。

漢方慮法では、「女性の健康」は「血の道の健康」といわれるほど「血」と深く関わりを持っています。

「血」は、全身に栄養を供給し潤すには、
1.血液の量が豊か
2.血液の質がきれい
3.血液の循環が良い
などの働きが必要になります。

現代を生きる女性のヘルスケアにとって漢方療法は大きな助けになるはずです。

漢方で考える女性ホルモンと生理機能

女性の体では、卵子ら卵巣から排泄される「排卵」が、約25~38日に一度起こります。排卵と同時に受精卵が着床しやすくなる環境が作られるため、子宮内膜が厚くなります。受精できなかった場合、その子宮内膜がいらなくなるために、剥がれ落ちて対外に排泄されます。これが月経(生理)です。

整理には、黄体ホルモン「プロゲステロン」と、卵胞ホルモン「エストロゲン」の、2種類の女性ホルモンが関わっています。

整理後から排卵までの期間は「卵胞期」と呼ばれ、卵胞ホルモン「エストロゲン」の分泌が活発に行われます。また、排卵から整理開始までは「黄体期」と呼ばれ、黄体ホルモン「プロゲステロン」が多く分泌されます。

女性ホルモンの影響によって、排卵や生理が起こるサイクルのことを、生理周期(月経周期)と呼びます。

月経周期が順調で妊娠しやすい体づくりのためには、体のエネルギーである「気」や質のよい卵胞をそだてて子宮内膜を厚くする「血」が充実していて巡りも良く、さらに五臓(肝・心・脾・肺・腎)の働きが整っていることが大切です。

加齢や生活習慣などにより腎の働き(成長・発育・内分泌・子宮・卵巣の力など)が低下してくると、妊娠しにくく、また妊娠しても流産しやすくなるので、腎を補う「補腎薬」がとても重要です。

「腎」 生殖・内分泌・子宮・卵巣の力